PIECES OF HASHIKURE'S BRAIN

人類の、いや生物のハシクレの存在が日々どういったことを考えているのか。怖いもの見たさで覗いてみるのもアリだと思いますよ

主力機材と撮影ジャンルの矛盾の話

どうも、ハシクレです

 

少し前に後輩繋がりで他大学のアナログ写真に詳しい方に来ていただき、引き伸ばしのノウハウを教えていただいたハシクレ

今までフィルムの現像までならできていたので、遂に撮ってからプリントになるまでのアナログ写真技術の一通りをうちでもできるようになったのだ

ワタクシが暗室管理になって一年も立たないうちに、銀塩文化の途絶えていた部活でここまでできるようになるとは正直思ってもみなかったし嬉しいもんだ

協力してくれた皆様に感謝感謝である

それと同時に、高校時代にコレをしてやれなかったことが非常に悔やまれる

そろそろワタクシも引き継ぎの時期であり、一代で築いたこの自己満の城を後輩に渡さないといけないのだが、現状ワタクシと同じ熱量で向き合ってくれる子がいるかと言われると少し難しい

決まった仕事がないだけにサボろうと思えばとことんサボれる役職なのが暗室。だからこそどの役職よりも意欲が求められると思う

意欲的にアナログ写真にのめり込んでくれる子を今から探すか、育てないと………

では、本題です

スナップというジャンルに対する持論

当ブログでも何度か書いている通り、ワタクシが専門に撮っている写真はスナップ写真である。と言っても高い専門性を持っているわけではなく、それしか撮らないだけだが……

よく"街スナ"と称してテキトーに撮り歩いてますね

写真好きの方はおそらく、スナップとはどんなモノかご存知であろう、目に入った物をパッと捉える写真(?)のことで、被写体は人物から風景まで、都会から自然まで、対象とする範囲は広い

雑誌でよくあるファッションスナップというのもそういうことだろう。スタジオないしロケ先でモデルを用意して撮影するモノに対して、街中で出会ったオシャレさんを撮るからそう呼ぶのだろう

何にせよ、スナップは素早さが求められる以上撮影者は身軽な方がいい

カメラの数は少なく、レンズも最小限、場合によってはコンパクトなどのレンズ一体型でスピードに全振りしたカメラを選ぶことになる

そのため

中判フィルムなんて論外である

ワタクシもスナップを撮る者として、撮影時は精密な構図などを考えたり、その場に応じた露出を考えたりするよりも何よりも、その瞬間に素早く反応し、フレームに収めることを重要視している

表現を磨くよりも、技術を高めるよりもまず何よりも観察、そして反応。この二つである

よく観察し、いいと思ったモノに反応して写真を撮る。この速度を早くして素晴らしい瞬間を収めるのがスナップの醍醐味だと自己流に解釈している

だからワタクシにとってスナップはスポーツのようなモノ

機材ももちろんそのために最適化されたものを使う……ハズなのだが

持論と実践の矛盾

上述の通り、ワタクシの持論ではスナップにおいては瞬発力が命であり、そのためには自身の瞬発力に加えて機材もそれに合わせたモノである必要がある

アンリ・カルティエ・ブレッソンがコンパクトなボディとレンズのライカを好んで使い、森山大道がGRを一時のメイン機材に選んだように

しかしどうしたものか、ワタクシのメイン機材は"バケペン"の愛称でも親しまれるアサヒペンタックス 6×7である(初代6×7後期型)

結構有名ではあるが、知らない人もいるかと思うので写真を出そう

ホレッ

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ワタクシの手も写ってるのでよくわかるだろう

こいつの特徴はなんと言っても

デカい、重い、枚数撮れない

枚数撮れないとは、フィルム一本に対して10枚しか撮れないからということ。財力さえあれば何枚でも撮れるんだが……

コレを見てわかる通り、コイツはスナップカメラの対極にある存在である

コレをワタクシは梅田などの街に連れ出しては写真を撮っている

……お前さっき中判フィルムは論外って言ったやんけ

いやぁ、まぁ、アレは一般論みたいなもんじゃないか(持論とも言ったが……)

それに、素早く撮るのに身軽な方がいいとは言ったが、コンパクトでないといけないとは一言も言っていなイッッッ!!→酷い。身軽ってコンパクトであることでは?

もう一つの持論として(おっ?)撮影するときは好きなカメラでってのもある。むしろこちらの方が優先だ

それにかなり主観的な考えだが、6×7の写りはどことなく都会的なように感じるのだ。同じくPENTAXの645は、645というフォーマットの縦横比やフィールド中判の名に恥じない遠景や自然の描写力の高いレンズ群のおかげで、自然写真用と言ったイメージを持っている

対して6×7はスクエアに近い縦横比とお世辞にも持ち運びやすいとは言えないフォルムから、フィールド中判とは言えないと言うのが正直なところ

個人的に街で使ってみても、写りは645より都会的に洗練されているなと感じるし、デザインもどことなく都会らしさを纏っている

実際にどうかはわからないが、645がフィールド、6×7はポートレートやスタジオ用と言った棲み分けがされているのだろうと言うのがワタクシの考えだ

そういう考えがあり、こうも矛盾してしまったのだ。とは言え、全て6×7で撮ってるわけではない。むしろ数で言うとウチのkp j limitedだったり、最近導入したビテッサであったり、SVであったり、スナップ向きのカメラで撮ることの方が多いのだ

ただ本気度で言えば6×7がメイン機材というだけである

そのため、スナップの撮影スタイルも少し変わってくる。よく観察するまでは同じだが、その瞬間ではなく、数秒後を予測しながら観察し、いいところとそこにあと少しで重なるであろう事象を認めるとすぐに撮影態勢に入り、重なった瞬間に一枚、写真を撮るのだ

撮れる枚数の制約上、あえて見逃すシーンも多い。そういったところはサブカメラでカバーする。それができるから6×7でもスナップはできるし今後もやめるつもりは全くない

 

…………と言ってはいるが、正直6×7を持ち出すのって結構疲れるんだよな。街中だと素早く撮らないと注目も集めるし……

てなわけで最近は結構本気でGRⅢxかバルナックライカの導入を検討している

お金がないのですぐにはできないが……

では、最後にワタクシが6×7で撮ったスナップ写真を載せてさよならとしよう

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ボディ:asahi pentax 6×7

レンズ:takumar 6×7 105mm

フィルム:gold200

最近ハマっているカラーフィルム写真。大阪駅でとったモノだが、夕方の雰囲気を漂わせており、透明感があってスッキリしている

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ボディ:asahi pentax 6×7

レンズ:takumar 6×7 55mm

フィルム:acrossⅡ?

一方のモノクロ。撮り初めの頃で自家現像なんでちょっと失敗気味だが写りはよくわかる。広角で撮ったモノで、前景から遠景までパリッと写っていて格好いい

撮像面が大きいため、コントラストが高いながらもグラデーションは美しく、中判で撮ってよかったと思わせる写りとなっている

 

ということで、今回はこの辺で

ではでは、さようならー